macのOS標準機能(Time Machine等)で行えるバックアップの種類と特徴
Time Machine(タイムマシン):全自動の世代管理
- 特徴: Macで最も推奨される標準バックアップ方法だ。一度設定すれば、外付けHDDやSSDを接続している間、自動的にデータのコピーを取り続ける。
- バックアップの種類: システム設定、アプリケーション、アカウント、書類、写真、音楽など、Mac内のほぼすべてのデータを丸ごと保護する。
- 世代管理の仕組み: 過去24時間の1時間ごとのバックアップ、過去1か月の1日ごとのバックアップ、それ以前のすべての月の1週間ごとのバックアップを自動で作成する。
- 復元力: 特定のファイルを1時間前の状態に戻すといった細かい復元から、Macを買い替えた際の環境丸ごと移行まで幅広く対応する。
- メリット: ディスク容量がいっぱいになると、最も古いバックアップから順に自動で削除して容量を調整してくれるため、ユーザーによる管理の手間がほとんどない。
iCloud Drive:クラウドによるリアルタイム同期
- 特徴: 「デスクトップ」フォルダや「書類」フォルダにあるファイルを、Appleのクラウドサーバーと自動的に同期する。
- バックアップの種類: ファイル単位の同期だ。OSの設定やアプリ本体ではなく、ユーザーが作成したデータが対象となる。
- 利便性: iPhoneや別のMacから同じファイルにアクセスできるため、場所を選ばずに作業を継続できる。
- 注意点: 厳密にはバックアップではなく同期であるため、手元でファイルを削除するとクラウド上からも消えてしまう。ただし、iCloud.comのゴミ箱から復旧が可能だ。
ローカルスナップショット:外付けドライブがない時の保険
- 特徴: Time Machineを有効にしている場合、外付けドライブが繋がっていなくても、Mac本体のストレージ内に一時的なバックアップ(スナップショット)を作成する機能だ。
- 仕組み: ファイルの変更前後の差分データを一時的に保存しておく。これにより、外出先で間違えてファイルを上書きしても、直前の状態に戻せる可能性がある。
- 注意点: あくまで本体ストレージ内の空き容量を利用するため、Macが物理的に故障したり紛失したりした場合には役に立たない。
復旧モード(macOS復元):システム修復の最終手段
- 特徴: Macの起動時に特定のキー(または電源ボタン長押し)で起動する、OSの修復用OSだ。
- 役割: 起動ディスクの修復、OSの再インストール、Time Machineバックアップからのシステム全体の復元を行うための入り口となる。
- データの保護: ここでディスクユーティリティを使えば、OSが立ち上がらなくなった状態からでも、外付けドライブにデータを救出できる場合がある。
運用のコツ
- Time Machine用のドライブ選び: Mac本体のストレージ容量の2倍から3倍程度の容量がある外付けHDDまたはSSDを用意するのが理想的だ。
- 3-2-1ルールの実践: Time Machineで「物理的なコピー」をローカルに持ち、iCloudで「遠隔地のコピー」を持つ。この2つを組み合わせることで、データの安全性は飛躍的に高まる。