WordPressバックアップを外部へ取り出す|サイト本体との同時消失の防止

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WordPressのバックアップをサイト本体と同じホスティング環境だけに保存していると、サーバ障害やホスティングアカウントへの不正ログインなどによって両方を同時に失うおそれがある。

復元に必要なバックアップは、PCやNAS、クラウドストレージなど、ホスティング環境とは別の場所にも保持しておく。

バックアップを外部へ取り出す理由

ホスティングサービスやバックアッププラグインでは、Webサーバ内へのバックアップ保存が基本となるものが多い。

サイト本体とは別のディレクトリに保存されていても、同じサーバの障害には対応できない。ホスティングアカウントからサイト本体とバックアップの双方を操作できる構成では、アカウントへの不正ログインや誤操作による同時消失にも備えられない。

このため、Webサーバ内のバックアップを一次的な保存先とし、別の管理領域にもコピーを保持する。

PCへダウンロードする

最も単純な方法は、ホスティングサービスやバックアッププラグインで作成されたバックアップをPCへダウンロードすることである。

バックアップを一括取得できない環境では、WordPressのファイルをSFTPなどで取得し、データベースを別途エクスポートする方法も使える。

PCへ取り出したデータは、通常のPCデータと同様にバックアップ対象へ加えておけばよい。WordPress専用に複層的な保存環境を用意せず、既存のバックアップ運用を利用できる。

組織内のNASやサーバへ保存する

組織でNASやファイルサーバを運用している場合は、その一部にWordPressバックアップ用の保存領域を設ける方法がある。

例えばNASに専用領域を用意し、Webサーバから取得したバックアップをそこへ保存する。利用するバックアップ機能とNASが対応していれば、SFTPなどを使ってWebサーバから直接転送する構成も取れる。

QNAP等のNASをバックアップ対象として運用している環境なら、WordPressのバックアップをその体系へ流し込む方法が分かりやすい。NAS上の専用領域を既存のバックアップ対象へ加えれば、その先の外付けストレージ、別NAS、クラウドなどへの複製も既存の運用に任せられる。

これにより、WordPressのバックアップも組織内の他のデータと同じ3-2-1バックアップの体系へ組み込みやすくなる。

参考:3-2-1バックアップとは

クラウドや別サーバへ保存する

Google DriveやOneDriveなどのクラウドストレージ、Amazon S3などのオブジェクトストレージ、組織が別に管理するサーバも外部保存先として利用できる。

保存先への転送には、バックアップ製品が備える連携機能やSFTPなどを利用する。対応する保存先や転送方法、有料・無料で利用できる範囲は製品によって異なるため、使用する組み合わせの仕様を確認する。

定期的な転送に対応していれば、バックアップの取得から外部保存まで自動化してもよい。

参考:WordPressバックアップを自動化する

バックアップセットを崩さずに取り出す

フルバックアップは、その時点のデータを単独で復元できる構成が基本となる。一方、差分バックアップや増分バックアップでは、複数のバックアップを組み合わせて復元する。

差分バックアップでは、基本となるフルバックアップと復元したい時点の差分バックアップが必要になる。増分バックアップでは、フルバックアップに加えて、復元したい時点までの増分バックアップが必要となる。

外部へ取り出す際は、復元に必要な一連のバックアップをセットとして扱い、その構成を崩さない。

バックアップ製品によっては、バックアップ本体とは別に管理情報やカタログなどを使用して世代間の関係を管理している。表示されているバックアップファイルだけを個別にコピーせず、製品にエクスポートやダウンロードの機能が用意されていれば、その方法を優先する。

外部保存先で複数世代を保持する場合も、それぞれの時点を復元するために必要なバックアップセットが揃っている状態を維持する。

参考:フルバックアップ・差分バックアップ・増分バックアップとは

サイト本体と管理経路を分離する

保存場所だけでなく、バックアップを管理する経路もサイト本体から分離しておく。

例えば、サイト本体と外部バックアップの双方を同じホスティングアカウントから削除できる構成では、保存場所を分けてもアカウントへの不正ログインによる同時消失を防げない。

外部バックアップは、ホスティング環境とは異なるアカウントや認証情報で管理する。組織内のNASや別サーバへの保存も、管理経路を分離する方法の一つとなる。

外部バックアップの世代を保持する

外部へ取り出したバックアップも毎回上書きせず、必要な期間まで遡れる世代を残しておく。

既存のバックアップ体系へ組み込む場合は、WordPressのバックアップ領域にも必要な世代管理が適用されていることを確認する。

参考:世代管理とは

外部バックアップの状態を確認する

外部保存先にバックアップが存在し、復元に必要なバックアップセットと予定した世代が揃っていることを定期的に確認する。

正常に復元できるかの確認は、復元時の手順と合わせて別途行う。

参考:WordPressをバックアップから復元する