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OneDriveを「なんとなく」使ってはいけない理由
OneDriveはWindowsに標準搭載されているクラウドストレージである。Microsoftアカウントでのサインイン時、Windowsの初期設定時、大型アップデート時などに利用を勧められるため、意識しないまま有効になっていることがある。
OneDriveは単なるクラウド上の保管庫ではなく、デスクトップやドキュメントなど、Windowsが標準で使用する保存場所にも影響する。この仕組みを理解しないまま利用すると、ファイルの保存場所が分からなくなる、意図しない同期によって情報が外部に流出する、といった問題につながる可能性がある。
そのため、利用の可否をまず決定し、その方針に沿って設定・運用する必要がある。
なんとなく使うと起こりやすいトラブル
デスクトップのファイルの所在が分からなくなる
デスクトップにファイルを保存した状態でOneDriveを有効にすると、デスクトップの内容がOneDriveと同期される。
その後、容量不足などを理由に設定を変更したり、OneDriveアプリをアンインストールしたりしても、Windowsが参照する保存場所がOneDrive配下のまま残ることがある。この場合、ファイルの保存場所が分からなくなる。
新しいPCに別のPCのファイルが表示される
同じMicrosoftアカウントで別のWindows PCにサインインすると、以前使用していたPCのデスクトップやドキュメントの内容が新しいPC上にも表示される。
この仕組みを理解していない場合、「ファイルが勝手にコピーされた」「別のPCのファイルと混在した」という誤認につながる。
意図しない情報共有につながる
OneDriveは、複数のWindows PCやWebブラウザから同一ファイルへアクセスできる点が特長である。同期していることを認識していないと、業務資料や個人情報がクラウド上に保存されていたことに事後的に気づく場合がある。
意図せず有料プランを検討することになる
デスクトップや写真フォルダなどを同期していると、無料の容量枠を超過することがある。この場合、当初は想定していなかった容量追加の検討が必要になる。
OneDriveを利用するメリット・デメリット
メリット
- クラウドへ自動的に保存される
- Windows PC間でファイルを同期できる
- PC故障時にもデータを取り出しやすい
- Microsoft 365との親和性が高い
デメリット
- Windowsの保存場所が変更される場合がある
- ファイルの保存場所が分かりにくくなる
- 容量に制限がある
- Windowsとの連携が強く、意図しない同期が発生しやすい
OneDriveを利用しない場合のメリット・デメリット
メリット
- 保存場所が変わらない
- ローカルでの管理が明確である
- 他のクラウドサービスやバックアップ運用と組み合わせやすい
- Windowsとの連携を考慮する必要が少ない
デメリット
- 自動同期が利用できない
- バックアップを別途用意する必要がある
- 複数PCで同一データを扱うには別の仕組みが必要になる
利用可否の判断基準
利用した方がよいケース
- アプリの保存先を初期設定のまま使用しており、クラウドにも保存しておきたい
- Microsoft 365を利用している、または利用予定がある
- Windows PCを中心に利用している
- 複数のWindows PC間でファイルを同期したい
利用しない方がよいケース
- 他のクラウドサービスを既に利用している
- OneDriveの仕組みを十分に理解できていない
- 保存場所を変更したくない
- NASやローカルバックアップを中心に運用している
管理者は利用しない場合でも仕組みを理解しておく
SOHOや家庭では、自分以外の利用者がOneDriveを有効にする場合がある。利用者本人に自覚がなくても、MicrosoftアカウントでサインインしただけでOneDriveの利用が開始されることがある。
そのため、管理者自身が利用しない方針であっても、OneDriveの仕組みを理解し、方針を定めた上で、必要に応じて利用者へ説明できる状態にしておく必要がある。
利用すると決めた場合
利用する場合は、同期対象のフォルダや保存場所の仕組みを理解した上で設定・運用する。概要は以下の通り。
- Microsoftアカウントで利用を開始する
- OneDriveアプリから設定する
- 必要に応じて容量を追加する
詳しい設定方法は「OneDriveを設定する」(将来のUnit)で解説する。
利用しないと決めた場合
利用しない場合は、OneDriveとのリンクを解除し、アプリをアンインストールした上で、その状態を維持する。大型アップデート後は設定が変更されていないかを確認する。
必要に応じて、OneDriveアカウント内のデータを完全に削除することも可能である。Microsoftは「OneDrive 全体を完全に削除する」手順を公開している。
なお、WindowsとOneDriveの連携自体を無効化する方法(グループポリシー、レジストリ変更等)も存在するが、Windowsのエディションや大型アップデートの影響を受ける可能性があるため、本サイトでは一般的な方法のみを扱う。
利用する・しないいずれの方針を選んだ場合も、設定は一度行えば終わりではない。大型アップデート後などに、定めた方針どおりの状態が維持されているかを定期的に確認する必要がある。
