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インターネットには、フィッシングサイトやマルウェア配布サイトなど、利用者を狙う悪意あるWebサイトが数多く存在する。これらを利用者が毎回見分けることは難しく、一度アクセスしてしまうと情報漏洩やマルウェア感染につながる恐れがある。
このようなリスクに対しては、ウイルス対策ソフトやEDR、HTTPフィルタリングなど、さまざまな対策が存在する。それぞれ保護できる範囲や導入方法、運用負荷は異なるため、利用環境に応じて適切な対策を選択する必要がある。
その対策の中でもDNSフィルタリングは、危険な通信先への接続を通信が始まる前の段階で制御できることから、小規模環境でも導入しやすいネットワーク全体の防御策として利用されている。
DNSフィルタリングを選ぶ理由
Webサイトへのアクセスを制御する方法には、HTTPフィルタリングなども存在する。
HTTPフィルタリングは通信内容を解析して判定するため、より細かな制御が可能である。一方で、専用機器やソフトウェアが必要になることが多く、端末ごとの設定や管理も発生しやすい。
これに対し、DNSフィルタリングはDNS問い合わせの段階でドメイン名と照合し、通信先を制御する。通信内容を解析しないため処理負荷が小さく、ルーターへ設定するだけでLAN全体へ適用しやすいことが特徴である。
細かな制御ではHTTPフィルタリングに及ばないものの、小規模環境では導入のしやすさと運用負荷の低さから、最初に導入しやすいネットワーク全体のセキュリティ対策といえる。
参照:DNSフィルタリングとは
小規模環境との相性
DNSフィルタリングは、ルーターへ設定することでLAN内の多くの端末へ同じポリシーを適用できる。
そのため、パソコンだけではなく、スマートフォン、タブレット、ゲーム機、プリンター、テレビ、ネットワークカメラなど、セキュリティソフトを導入できないIoT機器にも効果を適用しやすい。
また、家庭ではスマートフォンを買い替えたり、新しい通信機器を追加したりしても、ルーターでDNSフィルタリングを利用する設定であれば、基本的に同じ保護を受けられる。
端末ごとに同じ設定を繰り返す必要が少なくなり、運用や管理の負担を軽減しやすいことも、小規模環境に適している理由の一つである。
導入前に知っておきたいこと
DNSフィルタリングは万能ではない。
ドメイン名を利用しない通信や、フィルタリング対象に登録されていない通信には効果が及ばない。また、端末側で独自のDNS設定やDoHが有効になっている場合は、ルーターで設定したDNSサーバを経由せず、フィルタリングが効かないことがある。
さらに、自社サイトの広告表示やASPの管理画面など、確認や運用のため遮断したくない通信がブロックされる場合もある。
そのような場合は、許可リストへの登録や検証用ネットワークの利用、一時的なDNSフィルタリングの停止など、運用に合わせた調整が必要になる。
DNSフィルタリングサービスの種類
DNSフィルタリングサービスには、無料から有料、家庭向けから法人向けとさまざまな種類があり、通信量の制限、フィルタリング機能や管理機能、許可リスト・除外設定などにも違いがある。
次は、自身の利用環境に合ったDNSフィルタリングサービスの選び方を解説する。
